テキスト ボックス: Tech room Nishi

  テキスト ボックス: CADの部屋

2.FreeCAD について

 

FreeCADのパーツのモデリング方法は、基本的にCATIAPro/Eなどとほとんど同じなので何という事はなかったが、アセンブリの操作には非常に苦労した。元々のソフトウェア開発思想が、例えば3Dプリンター用のデータ作成などがメインで、そもそもそんなに複雑なアセンブリモデルを組み上げることはあまり考慮されていなかったのかもしれない。このアセンブリに関する機能も、オープンソースで世界中のユーザーが追加したアドウェアでの提供となっている。

Assembly4」というこのアドウェア、YouTubeの動画含めて解説しているサイトもあるにはあるが、どうもあまりよろしくない。形ばかりのアセンブリモデルは出来るが、完成したパーツを組み上げるだけの内容だったり、パーツを設計変更してもアセンブリに反映されないような作りだったりするので、たぶん、あまり設計実務経験のない方が作られているのだろう。パーツのモデリングも、いわゆる「回転コマンド」が多用されていたりした。(回転コマンドは出来る限り使わない、というのが自分たちのポリシーだったので、「回転コマンドで簡単にモデリングできます」みたいな解説があると、はなから信用できないと思ってしまう。偏見かもしれないが・・)

通常の、いわゆる「開発設計」業務においては、パーツが先に完成してからおもむろにアセンブリにとりかかる、というようなことは非常に稀で、多くの場合、パーツとアセンブリの作成が同時進行していく。アセンブリの状況を見ながらそれぞれのパーツの詳細を設計するという作業が必須なのである。残念ながらこの方法を解説してくれているところはほとんど無かった。

インストールから1ヶ月くらいかけて、海外の解説サイトも参考にしながら、何とか上位CADと同じようなアセンブリの使用方法を見つけることができた。この方法を使えば、容量や速度の面を除けば、上位ハイグレードソリッドモデラ―にもほぼ匹敵する設計作業が可能であることもわかったため、自分の備忘も兼ねてAsemmbly4の操作マニュアルを作ってみた。同じように悩まれている方に少しでもご参考になれば幸いである。

 

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