あらら・・・





 群馬と栃木、さあ困った。通ったことは何回となくある。東北新幹線は宇都宮に停まるし、関越自動車は群馬県を横切っている。ところが、古〜い記憶までずっと辿って見ても、群馬と栃木の記憶が無いのである。全都道府県看破を宣言した手前、何とか通りすがりのことだけでも書こうと思ったが、無い袖は振れない。

 群馬と栃木などと一括りにしてしまうのは、そこに住んでおられる方に申し訳ないとは思うけれど、関西人で東京周辺の県配置を正確に認識している人は少ないし、逆のことも言える。
 初めて東北地方に行ったとき、相手に和歌山出身であることを告げたら、「和歌山って広島の隣りだっけ?」と聞かれた。(それは「おかやま」、一字違いか・・・)
 そんなものなのである。

 ちょっと話は飛ぶが、先頃、インドや中国は知っていても日本の場所を知らないアメリカ人が多い、ということが驚きのニュアンスを含んだニュースになっていた。
 買いかぶりもいいとこである。逆を考えれば、いったい日本人の何%が、例えば「スーダン」や「ボリビア」の場所を正確に言えるだろうか?
 いちばん親近感を感じるとされているアメリカの事にしたって、ケンタッキーやテネシー州がどこにあるのかを白地図で指し示せる人はそれほどいないと思う。名前はあれだけ知っていても。
 自分が思うほど相手は自分のことを知らないし、自分も相手を知らないということだろう。

  
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