小松島港





 本四架橋がまだ無い頃、大阪近辺から四国を結ぶルートはいろいろあったが、比較的大きなフェリーならば「大阪―高松」か「和歌山―徳島」だった。ある夏の日、徳島小松島港から和歌山に向かう夜のフェリーに乗ったら、台風が近いとかで大揺れに揺れて、完全に船酔いになってしまった。経験がなかったのでどうしたら良いかわからず(経験があってもどうしようもないと思うが)、客室にいてもダメ、デッキに出て荒れる海面を見たらなおさらダメで、二度と船には乗るまいと思った。

 現在では、四国に行くために船に乗ることはまず無い。大阪からだと、高速でちょっと足を伸ばせばすぐ四国。便利にはなったが、時間がかからなくなった分だけ旅の楽しみも減ったような気がしてならない。もっともこの時の船酔いは、旅の楽しみどころではなかったけれど。

 さて、昔の写真が無かったので、今の小松島港ってどんなだろうと思って調べてみたら、もう何年も前に廃止になっているそうである。フェリーもうんと便数が少なくなって、徳島港に移ったのだとか。以前フェリー埠頭だったところは、上の写真のように何も無くなってしまっているらしい。ちょっと寂しい・・・


  
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