石垣島のサトウキビ畑



 南から行こう。まずは沖縄県石垣島。

 ここはほぼ常夏。緯度が台湾とほとんど同じで真冬でも暖かいため、内地では寒すぎて出来ない機械の試験のためによく出張した。田んぼの真ん中に水牛が遊んでいる場所があって、何も考えずに歩いていたらその穴にはまってしまい、ズボンどころかパンツまで濡らしてしまった。

 先に着いた同僚が、「石垣空港ANAホテルの前のプリンスホテル」を予約してくれていると言うので、楽しみにして行ってみたら、「プリンスホテル」という名前の超安価ビジネスホテル、ベッドは鉄パイプ製で、部屋にはバスタブもなく、そのかわりにシャワー室の壁には大きなタライみたいなのが立てかけてあった。(ただしこれは25年も前の話、今検索してみても「プリンスホテル」は見当たらない。)

 雨で仕事が出来なくなって(まるで土方やな・・)、これ幸いとみんなでレンタカーを借り、半日かけて島を一周した。川平(かびら)湾がきれいだった。砂浜の白さはさすがに亜熱帯のものだ。珊瑚が減って来ていると地元の人が言っていたが、今はどうなのだろう?

 ここ数年行っていないけれど、一面のさとうきび畑も懐かしい。ザワワ・ザワワ・・・

 

那覇空港で買った幸福の木


 


 何度目かの石垣出張の帰り、何かの都合で沖縄経由になった。沖縄本島は仕事でもプライベートでも行ったことがなかったので嬉しかった。飛行機乗り継ぎの時間がそんなになく、空港から外に出ることが出来ず、空港内の土産物屋さん巡りだけ。そのとき買った「幸福の木」別名「千年木」とも言うらしいが、いまだにこうして田舎の実家の玄関で生きている。大きくなっては切られて、また芽が出て、もう数世代目になるらしい。この生命力の強さには驚かされる。
 

 

 

それから30数年、この木は今でも自分の部屋にある。父が亡くなったあと、実家では誰も鉢植えの世話ができなくなって、ある冬にほとんど枯れかかっていたが、暖かい部屋にもってきたら見事に復活した。

 


  
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