桂浜のポロリ


 


 ようやく九州が済んだ。まだまだ先は長い。がんばろ。

 高知は、南国市にある関係会社の工場で2週間働いた。暑い盛りなのに組立ラインにはスポットクーラーも無く、毎日グロンサンとかリポビタンを飲みながら出勤するのが日課だった。そのころはまだ路面電車みたいなのが走っていて、そいつに乗って工場まで通い、パチンコに行った。

 どういう訳か突然ストライキが勃発し、ラインが止まってしまったため、あまり関係の無い我々も三日間出勤しなくてよくなった。宿でゴロゴロしていてもしょうがないので、近くの桂浜まで毎日泳ぎに行った。(正確には桂浜近くの海水浴場。龍馬像のある桂浜では泳げない。)

 割と波がある日だった。砂浜に寝転んで、目の前で波と戯れるビキニの女性を見ていた。突然大きな波が来て、その女性が巻き込まれた。ほどなく立ち上がったら何とビキニ(上)が完全に外れていた。その人もかなり恥ずかしかっただろうが、すぐ近くで見ていたこっちも驚いた。でも、すごく得したような気がした一日だった。

 それにしても、高知にはそれから何回も行き、美味しい皿鉢を食べたりいろんなところを見たりしているのに、今でも高知と聞けばこの「ポロリ」を真っ先に思い出してしまうとは・・・

 

 

ごめん


  



2016
11月、久しぶりに高知を訪れた。うららかな秋の日だった。
高知のはりまや橋は、日本がっかり観光地ポイントの1位らしい。確かに初めてここを訪れた時には、え?なにこれ?って感じだった。でもあらためて見たら何となく雰囲気がある橋ではないか?

ちなみに2位は札幌の時計台、3位は長崎のオランダ坂とのこと。

 

高知にはまだ路面電車も残っていた。40年前、毎日後免町近くにあった工場まで通っていた。「ごめん、ごめん」と言うアナウンスが面白かったのを今でも覚えている。ほとんど毎日パチンコをやってた気がするが、その頃のパチンコはフィーバーしても(死語)数千円の勝ちで、負けても大したことは無かった。そういえばパチンコも長いことやってないなあ。

 

 

 

 

 


  
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