「Windows2000」 について少し

 水無月です。今月は、最近よく聞かれる新しいウィンドウズについて書いてみましょう。

 今年の二月、マイクロソフトから新しいOSである「Windows2000」が発売になりました。すでに店頭ではこれが最初からインストールされたパソコンが出始めていますし、全世界で何百万本も売れたというニュースも聞きます。パソコン雑誌などにも、この「Windows2000」評価版の入ったCD−ROMが付録でついていたりしますので、Windows95や98などからのアップグレードを考えておられる方も多いと思います。
 でもちょっと待ってください。「Windows2000」という名前から、これは「Windows95」(1995年発売)、「Windows98」(1998年発売)の新しくなったものと思っておられる方が多いようですが、実はまったく違います。
「Windows2000」は「Windows98」の後継ではありません。

 Windows初期の頃から、マイクロソフト社のいわゆる「Windows」には大きく分けて二種類ありました。ひとつは一般使用者(コンシューマー)向けとされるもので、「Windows95」や「98」はこれにあたります。もうひとつは、企業内部のネットワークサーバー用としての用途を主目的に開発されたもので、「WindowsNT」と呼ばれるものでした。
 企業で使う場合には、特にデータの安全性や信頼性、セキュリティーが重要になりますので、この「NT」は、そちらに重点をおいた設計となっていて、一般ユーザー向けのWindowsにくらべると、やや使い勝手が悪くなっていました。当然、DOS用のゲームなどはできません。後から増設した周辺機器を自動的に認識する「プラグアンドプレイ」機能なども持っていませんでした。
 今回発売になった「Windows2000」は、この企業向けOSである「WindowsNT」の後継として位置付けられるもので、上に書いた「プラグアンドプレイ」にも対応するようになっています。
見た目や操作方法は「Windows98」とほとんど同じなので、そう違和感はありませんが、プログラムの構造はまったく違ったものになっているということです。
 このような理由から、安易に「Windows2000」をインストールすると、以下のような不具合が起こる可能性があります。


1. パソコンによってはまったく使えない(インストールもできない)場合がある。

2. それまで動いていたソフト(特にゲーム)が動かなくなる可能性がある。

3. 後から増設した周辺機器を認識できなくなる可能性がある。

4. セキュリティーがしっかりした反面、インターネット等各種の設定が煩雑になってわかりにくい。

 このようなリスクがありますので、現在のWindows環境に特に不足を感じておられない方はあえて導入する必要はないと考えます。それでもやってみたい方もおられることでしょう(実は筆者も…)が、その場合は、ハードディスクの空き容量を充分確保し(850MBは必要と言われています)、データのバックアップをしっかり取った上で試されることをお勧めします。

 あるパソコン情報誌によれば、「ミレニアムエディション(ME)」と呼ばれる、Windows98の後継となる一般ユーザー向けのOSも年内には発売される予定だそうです。アップグレードを考えておられるなら、このOSの詳細がわかるまで待っても損はないのではないでしょうか?

 しばらく前、「yahoo」に載せていただいた頃から、教室のホームページへのアクセスが急に増えています。今後とも頑張って更新していきますのでよろしくお願いします。 

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