「Windows98について」

 Windows95(日本語版)が登場したのは1995年11月のことでした。それから約3年が過ぎて、この7月にはいよいよWindows98がリリースされようとしています。(アメリカでの「反トラスト法」裁判の影響か、当初予定より遅れがちになっています。)そのために、巷ではパソコンの買い控え現象や、旧機種の値崩れ現象が起こっているところもあるようです。

 今月の「かんたんパソコン講座」は、このWin98について、95とどんなところが変わるのかを中心に書いてみたいと思います。

 まず、元になるWin95ですが、95にもいろいろのバージョンが存在するのをご存知でしょうか?登場以来、悪い所を少しずつ修正しながらバージョンアップを行って、現在は3番目のバージョンになっています。当然、今売られている最新のパソコンには、最新のWindows95が入っていますが、実際の操作に影響する部分は、バージョンが変わっても変化はありません。 変化が大きいのは、Windowsそのもののバージョンよりも、一緒にインストールされているブラウザ(IE:インターネットエクスプローラー)による所が大きくなっています。

 最近のWindowsパソコンにはほとんどIE4.0がプリインストールされていますが、これの機能をすべて使用すると、Windows95のデスクトップ画面がまったく違ったものになります。具体的には、「アクティブデスクトップ」と言って、デスクトップ画面から、直接インターネットにアクセスしたり、自分のコンピュータとインターネットの情報を、あまり区別する事なく扱えるようになっています。また、ウインドウのデザインや操作も変わって、Wクリックでなく、ワンクリックのみで、ファイルを開いたり出来るようにもなります。

 これらの機能を一言で言うと、「ブラウザとOSの統合」と言う事になるのですが、この点がまさにWindows98の特色でもあるのです。 まだ現物を触ったわけではありませんので、間違っていたらゴメンナサイですが、色々な記事や試用版の情報から見て、外見上(操作上)において、一般的なユーザーの立場から言えば、Win98 ≒ Win95+IE4.0と言えるのではないでしょうか? もちろんあくまでもニアリーイコールですので、細かな部分は変わってはいますが、Win3.1が95に変わったときのような劇的な変化は無く、「せっかく覚えたと思ったら、また変わってしまって使えない」という心配は皆無です。ですから、今回の変更は、「操作方法などは変えずに、使い勝手や速度を向上させた発展型のWindows」というとらえかたで良いと思います。

 少し気になるのはWin98が必要とするパソコンの能力です。以前3.1から95になったとき、メモリーは最低16M必要(それまでは8Mで充分だった)と言う事になりました。 Win98では、最低64Mのメモリーが必要といわれています。また、何かあったときのために、95の環境を残しておく場合、300〜400M程度のハードディスク容量が余計に必要になるとの事です。そのための投資金額を考えると、今のパソコンを98にアップグレードするのはちょっと躊躇してしまいます。 パソコンの世界では、どうも初物食いは損をするというのが一般的なようです。当教室でも当分の間はWin95+IE4.0を使用し、半年程度様子を見たあとで、アップグレードを検討したいと思っています。

 今回はもうすぐ発売が予定されているWindows98について簡単に書いてみました。
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