これからどうなる?
(連載停止のお知らせ)


 何となくバタバタしているうちにもう11月、大震災と大津波、台風と大変なことがたくさんあった今年もあと2カ月で終わろうとしています。本当に暑かった今年の夏も、ちょっと過ぎてしまえばもう忘れかけてしまっているのが不思議です。

 「かわらばん」さんで、この「かんたんパソコン講座」を始めさせていただいたのは1997年の9月、ほとんど創刊号からのお付き合いになります。

 連載開始の頃はまだ一般のご家庭にパソコンが入りだして間が無い頃でした。OSは懐かしいWindows95、そのほとんどが大きなブラウン管の画面で、CPUやメモリー容量などパソコンの能力は今とは比べ物にならないくらい、従ってその用途もワープロソフトでの文書作成や簡単な表計算などが主でした。

 そのうちに電話回線を使ったインターネットが広がり始め、電子メール(この言葉も死語?)が一般的になり、ブロードバンドと呼ばれる高速のインターネットの普及と共に、いろいろのことがネットを介して行われるようになりました。

 最近では、スマートホンと呼ばれる携帯電話がほとんどパソコンと同じ機能を持ち始め、使い放題一律料金制度のおかげで、「誰でも」「いつでも」「どこからでも」インターネットが利用できる環境になりつつあります。こんな環境を「ユビキタス」と呼び、未来にはそうなるはず、と聞いたのはついこの間のような気がするのに、それこそアッと言う間にそれが実現してしまったのは驚きです。

 写真や映像、さらには音楽までもパソコンのデータとしての保管が主流になり、ゲーム機の代わりにもなり、テレビやビデオがパソコンと合体し、さらに新聞や出版物でさえも一部はパソコンや携帯で読めるようになって、情報機器としてのパソコンや携帯電話で出来ることというのは、かなり出尽くした感があります。

 パソコンがこれからいったいどうなって行くのか、その予想は今まで以上に難しいと思います。どんどん進んで来た小型化は、携帯電話の大きさで一区切り、高速化はこれからもまだまだ進むでしょうが、それが革命的な用途を生むようにも思えません。

 例えばクルマなどのように、形や大きさ、基本的な機能はほとんど変わらずに、省エネ設計でバッテリーが1カ月持つとか、ものすごく高性能で高価格とか、反対に超安価とか、そんな風に分かれて進化していくのかも知れません。

 ミクシィやツイッター、Facebookなどを使ったコミュニケーションはこれからどんどん増えてくるのでしょう。こういった使い方の変化がパソコン本体の構造や形にどんな影響をしていくのかが楽しみです。

 スマートホンの世界ではアプリと呼ばれる無料もしくは有料でも比較的安価なソフトウェアが大量に準備されていて、割と簡単にダウンロードしてすぐ使えるような仕組みが出来上がっています。パソコンでもフリーウェアやシェアウェアと呼ばれる同様のソフト流通システムはあるものの、スマートホンのようには一般的 になっているとは言えない状況です。こういった点ではパソコンがスマートホンに近づいていくことになるのでしょう。

 さて、本当に長い間ご愛読いただいて来ましたこの「かんたんパソコン講座」ですが、「かわらばん」さんの事務所移転に伴い、「かわらばん」もひとまず休刊ということらしく、連載もお休みをいただかなければならないことになりそうです。今月は何を書こうか?といつも本当に悩みながらここまで続けてこられたのは皆様の暖かい励ましのおかげです。本当に有難うございました。

 もしまたご縁がありましたら連載を復活させていただきたいと思っておりますし、パソコン教室のほうはこれからも細々とは続けて行くつもりですので、これまで同様、どうかよろしくお願い申し上げます。




かんたんパソコン講座目次

トップ