「メモリー増やしてスピードアップ?」

 今日は、メモリー増設についての話題です。 コンピュータの世界は「秒進分歩」というくらいで、その進歩のスピードにはおどろくばかりです。例えば、パソコンの動作スピードに関係するCPUのクロック数を見ても、2年ほど前には75〜100MHzだったものが、最近では200MHzが普通となり、266とか333というものも出てきました。

 ハードの進化につれて、その上で動くソフトも複雑化しています。ソフト開発の際には、その時に販売されている最新のパソコンでスムーズに動作するように作ることになりますので、古い(と言っても、たかだか2年前のものなのに!)パソコンに新しいソフトをアップグレードしたりすると、動きが極端に遅くなってしまい、かえってストレスがたまるようになることもあったりします。 そんな時、新しくて速いパソコンの広告を見たりすると、買い換えたくなってしまうのが人情ですが、それこそパソコンメーカーの思うつぼ。日本全体を覆っている不景気の払拭に、少しでも個人的に貢献したいという方は、どんどん買い換えていただいてかまわないのですが、買い換えなくても動作を速くする方法があればそれに越したことはないですよね。

 パソコンの性能アップのために、いちばん簡単なのは、メモリーの増設です。もしあなたのパソコンが、使用中、ひっきりなしにカラカラとハードディスクにアクセスする音がしていれば、メモリー不足による「スワップ」現象が起こっていると考えて良いでしょう。Windows95では、内臓のメモリーが足りなくなると、自動的にハードディスクの一部をメモリーの代用として確保します。例えば大きなファイルを扱っている時に、画面をスクロールするだけで、ハードディスクへのアクセスが始まるようになります。ディスク読み書きの速度は、メモリー読み書きの速度に対して、何百倍も遅いため、全体として速度が低下してしまうのです。

 まず、自分のパソコンのメモリー量を調べてみましょう。画面のマイコンピュータの上で右クリックして、「プロパティー」を左クリックします。「システムのプロパティー」が出てきますが、下のほうにRAM(メモリー)の量が表示されます。 (例:32.0MBのRAM) もし、16MBとか24MBとかのメモリーしか入っていないパソコンなら、これを48MB程度にするだけで、動作速度が劇的に速くなる可能性があります。最近、ある生徒さんのパソコン(Pentium75MHZ)のメモリーを16Mから48Mに増設してあげたのですが、ソフトの立ち上げや動作が、びっくりするほど速くなって、自分でも驚きました。 メモリー購入に必要な金額は14000円程度ですので、パソコン買い替えに比べれば安いものです。

 次に、メモリーを買う時の注意点を少し書きたいと思います。メモリーには色々な種類があって、自分のパソコンに合うのはどんなメモリーかということを知っておく必要があります。パソコンの説明書には、大まかなことしか書いてないことが多いので、調べてもわからなければ、メモリーを売っている店の人に聞けば親切に教えてくれると思います。メーカーはどこのものでもかまいませんが、やはりちゃんとした箱に入っている、保証書付きのほうが良いでしょう。 増設作業は難しくはありませんが、パソコンの電源は必ず抜いておくことと、メモリーの金属端子には絶対に素手で触れないようにすることだけは忘れないでください。
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