iPad

 この記事が「かわらばん」に載る頃は、世の中はゴールデンウィークの真っただ中にあるはずです。来年からは地域によって休みを1週間ずつずらしていくというような噂(単身赴任中のお父さんや遠距離恋愛の方は大反対のようですが・・)もあり、日本全国でのお休みは今年が最後になるのかも知れませんね。

 さて、アップル社の多機能携帯端末「iPad」が、とうとう発売になりました。ネットからダウンロードして曲を購入し、何千曲も持ち歩けるようにして音楽の聴き方を変えてしまった「iPod」、タッチパネル操作という新しい使い方を広め、同時に、超小型コンピュータとして無数の便利なソフトウェアを使えるようにした、全く新しい携帯電話「iPhone」に続く、アップル社第3のi-機器と言われています。ニュースによりますと、アメリカでの発売初日の販売台数は30万台を超えたとか、並んで買う人が多かったとか、かなりの人気を集めている様子がうかがえます。
 何がそんなにすごいのか?これには諸説紛々で、よくわからないところがあります。あるサイトに載っていたいわゆるネットブックとの比較書き込みを参考までに拾ってみますと、

@キーボードが無いので文書作成が困難

A画面はネットブックの方が広い

Bカメラが付いていない

CUSBやLANの拡張端子が無い

Dカードを差し込むところも無い

Eバッテリーは内臓のみで交換不可

Fビデオ出力端子が無くプレゼンには使えない

Gマルチタスク(同時に複数ソフトを起動すること)が出来ない

H記憶容量が約10分の1、そもそも本体にデータを持つという思想が無い

I価格は標準的ネットブックの1.5〜2倍

 唯一勝っているのは「タッチスクリーン」だけ・・と、こんな風に比べると全く良いところが無いように感じます。

 携帯電話機能付きのiPadもそのうち発売になるらしく、そうしてみるとこれはパソコンの進化形というよりもむしろ携帯電話の一つと考える方が妥当なのかも知れません。この前アメリカに行ったときに携帯を使っている人をみると約半分がいわゆるスマートフォンだったのと対照的に、同じタッチスクリーン操作のiPhoneが、日本では思ったほど伸びなかったところを見ると、手先が器用な人が多いので携帯電話のあんなに小さなキーにも全くストレスを感じない人が多いのか、それともそもそもタッチスクリーンが日本人の感性には合わない部分があるのか、気になるところです。

 筆者も、仕事用の書類削減と必要なデータをいつも持ち歩きたいとの思いから、ネットブック+大容量のセキュリティー機能付きUSBを持ち歩いて使っているという話を前に書きました。会議や打ち合わせの度にネットブックを起動してUSBメモリからデータを呼び出すという作業が少々面倒になってきたので、iPadも次の器材候補に挙げていたのですが、マルチタスク機能が無いこととキーボードが無い(タッチスクリーンで操作するソフトキーボードはあるが、どうも使い勝手が良くないらしい)ことが自分の仕事で使うには致命的な気がします。

 「ユビキタス」とは言いながら、まだまだ日本全国どこででも快適なネット環境があるとは言えず、またインターネットを介してのみデータのやり取りが可能という点、仕事用としてはセキュリティー面でも少し不安があるので、自分としてはもう少し様子を見た方がいいかな?と思っています。誰か身近に持っている人が居れば、使い勝手を試してみたいとは思っていますが。

 いずれにしても、こんな風な新製品がどんどん出て、色々な選択肢が増えてくれるのは世の中のためには良いことだと思います。乗り遅れないようについていくのが大変ですけどね。


かんたんパソコン講座目次

トップ