写真のデジタル保存 

 四季から言えば9月は秋の範囲に入るのでしょうが、まだまだ暑い日が続いています。今年は特に梅雨がいつ明けたのかわからないくらいだったので、夏もダラダラと暑いのでしょうか?

 さて今月は写真の保存についてのお話です。今でこそ写真と言えばデジタルカメラ、データはメモリカードに入れてパソコンで保存、見るのもテレビやパソコンで、というやり方が一般的になって来ましたが、ほんの10年前まではまだまだフィルムカメラが全盛だったのですから、プリント版の写真を大量に持っておられる方も多いのではないでしょうか?筆者のところにも、アルバムに貼り付けるのが面倒になって、そのまま箱に入れてあるプリントがたくさんあります。また、最近では写真付きの年賀状も多いので、親しい方からの年賀状にある写真はずっと保管しておきたいものです。

 プリントの場合、すぐに取り出して手に取って見られるという大きな利点はあるのですが、「色あせ」や「汚れ」「破れ」などの問題があります。特に初期のカラー写真などは、色あせが非常に早いものがあるので、早めに取り込んでおかないと再生不可能になる可能性もあります。

 また最近のヒット商品に「デジタルフォトフレーム」がありますが、古い写真をこれに入れて見る場合、データはデジタルデータにする必要があります。押入れの奥にしまいこんだアルバムから思い出の古い写真を引っ張り出して、パソコンのスライドショーやフォトフレームに入れてやれば、またその話題に花が咲いたりするものです。

 前置きが長くなりました。具体的なデジタル化方法に移ります。

 最新型のスキャナー兼用プリンタをお持ちの方は非常に簡単です。写真を適当に並べるだけでも、自動的にスキャン範囲を認識して傾きなども勝手に補正してくれるので、普通のサイズの写真なら4枚ずつ非常に効率的に取り込むことができます。プリンタに付属したスキャン用のソフト(EPSONなら「EPSON Scan」)を使えば、かなりの部分を自動的にやってくれます。傷やホコリ除去、退色補正も簡単な操作でできるようになっているのが一般的です。

 取り込む際の画像の解像度ですが、普通の写真の場合は300dpi(ドットパーインチ)で十分だと思います。あまり解像度を上げても元のプリントより画質が上がることはありませんし、パソコンで見たり、後で画像補正をかけたりする場合でもこのくらいの大きさがちょうど良いでしょう。

 この自動取り込み機能ですが、例えば年賀状の写真などではうまく写真部分を認識してくれないことがあります。写真でも白い部分が多い場合には必要な部分がカットされてしまうこともありますので、そんな場合には一度プリビューでスキャン範囲を確認して、おかしければ修正してやる必要があります。

 このような全自動モードのない少し古いスキャナーをお持ちの場合でも、インターネットから新しいドライバーをダウンロードすることで、最新の機能を使える場合があります。それぞれのメーカーのホームページ等で確認してみてください。

 さて、スキャナーをお持ちでない場合でもデジタル化の方法はあります。それは、フィルムメーカーの直営店などでスキャンサービスを実施しているところに写真を持ち込んで依頼するという方法です。個人の写真屋さんが独自にやっている場合もあります。1枚50円〜100円程度の料金でDVDに入れてもらえるので、自分で取り込み作業をするのが面倒という方はこっちの方が良いかも知れません。

 取り込んだ写真の編集作業は、上記スキャナの付属ソフトが便利ですが、ある程度の修正はWindowsに標準付属の写真(画像)ソフトでも可能です。まずオリジナルデータのバックアップを取ってから、いろいろ試してみてください。



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