互換ソフト 

 そろそろ暑くなってきましたね。1年ももう半分以上が過ぎようとしていて、後半戦の戦い方を考えないといけない時期に来ました。

 しばらく前のこの欄で「Eee PC」とか「ネットブック」と呼ばれる小さいノートパソコンについて書かせていただきました。5万円程度で買えるこれらのミニ・パソコンは、性能では普通のノートパソコンにはまったく及ばないものの、その価格の安さと携帯性から、インターネットやメール主体のユーザに受けているようで、商品の種類もずいぶん増えてきました。

 以前にも書きましたが、こういった「ネットブック」にはDVDやCDなどの光学ドライブを備えていないものが多く、またメモリーやハードディスク等の容量的から見ても普通のOffice(ワード、エクセル、パワーポイント等)ソフトをインストールするには少々無理がありました。仕事で使おうとすると、これらOfficeソフトは必須条件となりますので、出張で使いたいビジネスマン向けの用途としてはネットブックちょっとどうか?というのが正直なところでした。

 ところが最近、「Office互換ソフト」と呼ばれるものが続々と登場してきました。これら互換ソフトの特長を挙げてみますと、

@安価
本家MS社製品の半額から4分の1程度で購入可となっています。中にはWeb上にユーザ登録するだけで使える無料のものもあります。自宅のパソコンと持ち出し専用のパソコンの両方にOffice製品をインストールするのはやはりもったいないですものね。

Aオンラインインストール可能
USBメモリーで販売されているものもあります。つまりインストールのためのDVDやCDドライブが不要です。

Bパソコンの要求性能が低い
機能はある程度絞り込まれているので、容量は小さく、動作も軽くなっているものが多いようです。また、Webから使うものではそもそもインストールが不要になります。

 こうして見ると、この「Office互換ソフト」は「ネットブック」に最適だとは思いませんか?
 「Office互換ソフト」でちょっとインターネット検索をしてみますとその数の多さに驚かされます。中でも割合有名で、ある程度評価も高いのは下記のものになります。もちろんこの他にもたくさんの種類がありますので、いろいろ調べてみてください。

●OpenOffice.org(無料)
●ThinkFree てがるオフィス(オンライン版は無料)
●KINGSOFT Office
●Googleドキュメント(オンライン版のみ、無料)

 筆者も上記の中から無料版のものを一つ試してみましたが、ワード文書はほぼ完璧、エクセルもほとんど大丈夫でした。ネット上の使用記を読んで見ると、ワードの縦書きやエクセルで複雑な関数(VLOOKUP等)やマクロを使っているものはやはり問題が出る場合が多いみたいですが、通常の文書や表データを出張先で見る程度の用途なら、この無料版で十分ではないでしょうか?

 Officeが2003(Xp)から2007(Vista)に変わって戸惑っておられる方も多いでしょう(実は筆者もその一人)。メニューの出し方まであんな風にガラっと変えてほしくはなかったと思います。
 上に紹介した互換ソフトも、Office2003のデータならほとんど対応していますが、Office2007になると非互換部分が多くなるのだとか。

 何にしても安価なのが嬉しく、この不況で経費削減を進めなければならない会社などでは、使用するソフトを全部互換ソフトに変えてしまおうなどというところも出てくるかも知れませんね。

※これらソフトの使用やインストールは、個人の責任においてお願いいたします。

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