オンライン・ストレージ
 
毎年書いていることですが、気持ち良くて過ごしやすい季節は春も秋も本当に短くて、扇風機も全部しまわないうちにもう炬燵が恋しくなってきました。異常気象とか言われながらも、いつものように秋が来て冬が来るのは有難いことだと思います。

 さて今月は「オンライン・ストレージ」についてのお話です。直訳すれば「線上貯蔵」、余計に何のことかわからなくなりますが、インターネット上に共有データを保管しておき、どこからでもそのデータを取り出せるようにした仕組のことです。

 皆さんは、例えばデジタルカメラの画像などを友達に送るとき、どんなやり方をとっておられるでしょうか?プリンタで印刷して手渡すという昔ながらの方法は今でも健在ですが、データをメールに添付して送るという方も多いのではないでしょうか。この時に問題になりがちなのがデータ容量。デジカメの性能向上とも相まって、写真の容量は大きくなるばかり、1枚が数メガというようなものも普通になりつつあります。ここまで大きくなると、携帯電話にそのまま送付するのは不可能、パソコンのメールでも容量制限に引っ掛かったり、送るためにものすごく時間が必要だったりします。結局、解像度を落として送る他はなく、これでは折角のデジカメ性能も生かすことができません。

 そんなときに重宝するのが「オンライン・ストレージ」です。こういったサービスはずいぶん昔からありましたが、使える容量が少なかったり、あるいは有料で高価だったりしたもので、企業が海外とのデータやり取りなどに使うというのが主でした。

 ところが最近(と言っても今年の2月から)、skydriveという「5GB無料」のサービスをマイクロソフトが始め、ずいぶんユーザーが増えているとのことです。5GBと言えば、普通のUSBメモリーの何本分にも相当する量ですから、高解像度の写真でもかなりの枚数を保存できそうです。

 使い方は簡単、まずhttp://skydrive.live.com/にアクセス、「使ってみる」をクリックして、指示の通りに必要事項を入力し、自分のIDを登録します。パスワードの作成と入力など、少し面倒な部分もありますが、大事なデータを守るためにもしっかりと入力してください。IDの登録が終われば、すぐに新規フォルダを作る画面が出てきます。

 この中で、自分だけが使うものは「個人フォルダ」に、家族や友人とデータを共有しようとするものは「共有フォルダ」に入れます。共有フォルダにアクセスできる人はメールアドレスで指定(限定)することができます。参考までに、誰でも見て!というデータ(あまり無いとは思いますが・・)ならば「公開フォルダ」に入れておくと、URLさえ教えてやれば世界中の誰でも見られることになります。

 最初に書いたような使い方ならば、写真のデータをこの「共有フォルダ」にどんどん入れておき、家族や友人などのメールアドレスを登録さえしておけば、遠く離れたところからでも元の解像度のまま見てもらえます。ただし、相手の方もskydriveにIDを登録してもらう必要があります。また、用途を写真に限定するならば、「アルバム作成無料」のサービスもあります(「Windows Liveフォト」等)ので、そちらも使用方法はよく似ていますので試してみてください。

 写真の共有以外にも、出張時に必要なデータをあらかじめ入れておくとか、大事なデータの一時的なバックアップ用途としても便利につかうことができますね。ただ、セキュリティーはしっかり考慮してあると言っても、所詮はネット上のデータです。利益逸失につながるようなデータは置かないほうが無難でしょう。


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