ファイルの整理
    
 一昔前のパソコンに比べると、最近のもの、少なくともWindows Xpが搭載された頃からのパソコンは、写真や動画、音楽などを扱いやすくするためにハードディスクの容量は格段に大きくなりました。容量1.4MBのフロッピーに大量の文書を保存していた世代(つまり筆者)にとっては、1GB(1MBの1000倍)などと聞くと無限の容量に感じたものですが、最近ではノートパソコンでも40〜50GBはザラで、テレビ録画機能を備えたものに至っては、600GBなどという途方も無い容量を備えたものも出ています。

 これに合わせてCPUもどんどん進化はしているはずなのですが、思ったほど速くならないのがパソコン自体の動作です。パソコンのハードの進化に合わせて、動かすソフトもどんどん複雑化していることも一因で、特に少し古いパソコンに最新のソフトをたくさんインストールした場合など、使い物にならないくらい動作が遅くなってしまうこともあります。メモリーが足りなくて遅くなっている場合は、増設メモリーを最大限まで追加するより他に方法がありません。

 使っている時の動作ばかりでなく、スイッチを入れてから使えるようになるまでの時間(起動時間)が遅くなるのは別の原因も考えられます。ウィルスやスパイウェアからパソコンを守るために皆さんがインストールしておられる「セキュリティーソフト」も原因のひとつです。これらのセキュリティーソフトは、データを読み書きしたり外部とのやりとりをしたりする場合には、必ずそのデータの内容を細かくチェックしてウィルスが含まれていないかを確認する作業をするので、その分だけ動作は遅くなります。

 また、パソコン起動時には、必ずこれらのセキュリティーソフトが見えないところで起動していて(「常駐ソフト」と呼ぶ)、最新のウィルスパターンファイルをインターネットから取り込んだりするので、起動時間もかかるようになります。特に最近では膨大なウィルスに対応するためパターンファイルもどんどん大容量化しており、ますます時間がかかるようになって来ました。 

 これらウィルス対策ソフトを削除してしまうわけには行きませんので、これは仕方がありません。少しでも早い起動とハードディスクの空き容量増加を望むのであれば、以下のことを試してみましょう。

@パソコン起動時にどんなソフトが起動しているのかを確かめ、不要なものは外す。

 スタート→すべてのプログラム→スタートアップの中にどんなもの(ショートカット)が入っているのかを見てください。ワードやエクセルを頻繁に使っておられる方なら「Microsoft Office」は必要かも知れませんが、他にもいろいろ入っている場合は、とりあえず他の場所(デスクトップなど)に移しておき、問題がないかどうか確認してみましょう。問題が無く、これで起動が少しでも早くなれば、これらのショートカットはとりあえず不要です。どこか別の場所に保管しておきましょう。必要になればまたスタートアップの中に戻せば良いのです。

 スタートアップに入っていなくても自然に起動する常駐ソフトもあります。これらは、「システム構成ユーティリティ」(スタート→ファイル名を指定して実行→名前のところにmsconfigと入力してOKで起動)を起動し、このスタートアップの中のチェックを外すことで常駐を外すことができますが、少し難しいかも知れません。問題が起きた場合は元に戻せますが。

Aデスクトップを整理する。

 デスクトップにアイコンが数え切れないほど並んでいたり、大きな容量のファイルが直接貼り付けられていたりすると、立ち上げ時にそれらを読み込む必要があるため遅くなります。普段使わないファイルやアイコンはひとまとめにして別のフォルダ(マイドキュメントなど)に入れておくほうがすっきりします。

B使用しないソフトはとにかく消す。

 前にも書きましたが、スタート→コントロールパネル→プログラムの追加と削除 で、使っていないソフトを削除することができます。これで削除した場合は、CDなどから再インストールする必要がありますので、よく確認してから消してください。



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