Skypeで電話代節約
  
 この欄でも何度かご紹介させていただいた、Windows Vistaが発売になってしばらく経ちます。開発したマイクロソフト社や、これを契機に一気にパソコンの更新需要増加をはかりたいパソコンメーカーや販売店の思惑とは裏腹に、今のところあまり大きな話題にはなっていません。パソコンの販売が少しは上向いてきたというニュースはありましたが、例えば薄型テレビのブームなどと比べたらまだまだの感じです。

 以前のWindows、特に95の発売日には、発売の午前0時に合わせた長い行列ができ、飛ぶように売れている映像がテレビで何度も流されていました。Xpの時はそれほどでもなかったものの、パソコン自体の性能がどんどん向上していた時代でもあり、買い換えていた人はずいぶん多かったと思います。

 今回のVistaの場合、操作面や画面表示機能など、Xpに変わった時よりもずっと変わり方は大きいにもかかわらず、それほど買いたい人が増えてこないのは何故なのでしょう?

 理由のひとつには、しばらく前にもここに書きましたが、「Vistaで要求されるパソコンの性能が、あまりにも高すぎる」ことが挙げられると思います。Vistaのソフトだけを買って、今使っている少し前(と言っても、たかだか2〜3年)のパソコンにインストールしようとしても、大抵の場合、パソコンの能力不足で無理という結果になります。もしインストールは出来たとしても、半透明ウィンドウとか、縮小画面などの目新しい機能は使えないということになったりして、これではわざわざお金を出して新OSに変える意味は無いことになります。


 さて本題。Skype(スカイプ)と呼ばれるインターネット電話のユーザーが急速に増えています。一般の電話や携帯電話とは異なり、ヘッドフォンとマイクをつないだパソコンからインターネットを介して音声をやりとりするので、相手もSkypeユーザーであれば世界中のどこでも、インターネットにつながる限りまったく無料で通話ができます。

 この手のソフトは以前からありましたが、音声が途切れることが多かったり、相手も同じソフトを入れていないとダメだったことから、あまり普及はしていませんでした。Skypeが出てからは、高速インターネット回線(ブロードバンド)の普及にも助けられて、音声の品質が格段に良くなったことに加えて、少し設定を追加すれば、一般の固定電話や携帯電話にもかけられるようになったことから、使う人が急に増えて来たようです。

 もちろん、パソコンを立ち上げてからでないと使えないという不便さはありますが、何と言っても料金がタダ。夜間に家で長電話をするのが好きな方にとっては、電話料金の劇的な節約が可能です。特に、仲の良い友達と長く喋ることが多い人、相手もパソコンを持っていれば、これを使わない手はありません。筆者の自宅でも、娘のパソコンにSkypeを入れたら一ヵ月の電話代が3分の1から4分の1になりました。「どんだけしゃべってたんや!」と言う感じです。

 パソコンのSkype化は非常に簡単、専用のヘッドフォンとマイクのセットをパソコン店で買って来て(1000〜2000円程度で買うことが出来ます)、インターネットからSkypeのソフトをダウンロードしてインストールするだけ。尚、このソフトは無料です。

http://www.skype.com/

 市販のヘッドフォンセットは、パソコンのUSBでつなぐものと、オーディオ端子でつなぐものがありますが、どちらも大した違いはありません。音楽用のヘッドフォンやマイクロホンでも使えないことはありませんが、設定の容易さから考えれば、Skype専用のUSB接続のものが無難と言えるでしょう。
 

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