新しい年、新しいOS
  
 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。今年でとうとうこの「かんたんパソコン講座」も連載10年目になります。皆様方のお陰で、ここまで続けさせていただきました。あらためてお礼を申し上げます。

 さて、以前書いたものをちょっと振り返ってみますと、ちょうど2年前のお正月にはもう「新しいWindows」という題で「Vista」のことを書いていました。

 当初の予定よりずいぶん遅れて、ようやくこの11月に正式に発表になりました。一般ユーザーへの発売日は1月30日ですが、店頭に並んでいるパソコンにもアップグレードを約束(ただし、有利な価格ではあるが有償)されたものが増えて来ていますので、もうそれらのパソコンの購入を決めている方もおられるかも知れませんね。Vistaに替えるためにはパソコンも買い換える必要がありそうなので、予算の関係もあって、うちではまだ当分の間Xpを使い続けるつもりです。

 Vistaが動作するパソコンの条件については、Microsoftのホームページに詳しく書かれています。最上位の「Premium 」の最低動作条件をまとめると、

・ 1GHzのCPU
・ 1GBのシステムメモリ
・ Aeroに対応したグラフィックプロセッサ(GPU)
・ 40GBのハードディスク
・ 15GBのハードディスク空き容量
・ インターネット接続可
 などになります。

 この中でちょっと分かりにくいのがグラフィックプロセッサについての記述です。「DirectX 9対応でビデオメモリ128MB以上搭載、かつデバイスドライバがMicrosoft Windows Vista Display Driver Model(WDDM)に対応していること」というような注釈がついていますが、これでは何のことやらさっぱりわかりません。半透明になるウィンドウなど、今回の新OSは、特にグラフィック(画面表示)に関して非常に高い性能をパソコンに要求します。その要求がこういった表現になるのでしょう。

 これでは難しすぎるため、上記Microsoftのページからは、自分のパソコンでVistaが動くかどうかの自動診断プログラム「アップグレードアドバイザー」をダウンロードできるようになっています。これを使えば、使用可能かどうかがたちどころに分かるのですが、今のところ、残念ながら英語版のみしか公開されていません。日本語版の公開は1月末以降とのことですので、これが公開になったら一度試して見られたら良いのではないかと思います。

 これで「使用可能」の判断が出れば、パソコンは買い換えずにアップグレード用のパッケージを買うだけで済むはずです。いずれにしても、少なくともXpが動いていることが最低条件で、98やMeでは、この診断プログラムさえも走らない模様です。ただし、Xpが入っているものでも、当初Meなどが入っていて、その後Xpにアップグレードしたものでは苦しいでしょう。ちなみに、筆者が現在使っているノートパソコンで、この診断プログラムを走らせてみたところ、Vista最下位バージョンの「Home Basic」に対してさえも、CPU、メモリー、ハードディスク容量とも「交換が必要」という結果になりました。(パソコンを買い換えなさいと言う意味ですよね・・・)

 OSを新しくすることで、動作が倍くらい速くなるとかのメリットがあれば、無理をしてでも替えるのですが、実際は逆に遅くなってしまうこともあって、イタチごっこになりがちです。

 従来機のように指先だけのキー操作に熟達しなくても、コントローラそのものを実際に振って遊べるゲーム機が大ヒットしています。パソコンも見た目の性能アップばかりではなく、こんな風に「画期的な操作性」を売りにする製品も出てきてほしいものだと思います。

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