フォントの話
  
 電気屋さんに行くと、パソコン売り場の様子が以前とはずいぶん変わってきていることに気がつきます。店頭に展示されているパソコンは、圧倒的にノート型が多くなり、デスクトップでもディスプレイはいつの間にかみんな液晶になりました。驚くのは、ノートパソコンの価格がここ1年ほどで大きく下がったことです。有名メーカーにこだわらず、ソフト満載でなくても良ければ、10万円以下でそこそこのノートパソコンが買えるようになっています。

 販売のキャンペーンで最近多いのが、「インターネットプロバイダを新規契約すれば、また何万円か引いてくれる」というもの。携帯電話と同じで、プロバイダ側からすれば、契約が続く限り月々の使用料金収入が保証されるのですから、その分がインセンティブ(販売報償金)になっているのでしょう。

 ブロードバンドが普及した現在、もう普通の電話回線でインターネットをしている人はあまりおられないでしょうが、速度が遅かったり、高い接続料金に多少なりともご不満をお持ちの方は、こういった制度を使って新しいプロバイダに乗り換えるのも良いでしょう。

 前置きが長くなりました。今月はフォントの話です。言うまでもなく「フォント」というのは「書体(文字の形)」のことですが、みなさんのパソコンには本当にたくさんの種類のフォントが入っていると思います。試しにワードか何かを立ち上げて、画面上方の書式設定バーの中にあるフォントを選択するボタンをクリックしてみてください。MSゴシック、MS明朝・・・とたくさんのフォントを選択することができます。

 もともとのオリジナルのWindowsに付属しているフォントは「MS明朝」「MSゴシック」「MS P明朝」「MS Pゴシック」の4種類だけだそうですが、Officeのソフト(ワードやエクセル)に標準付属していたり、「筆まめ」などの年賀状作成ソフトに付いていたフォントが自動的にインストールされるので、こんなにたくさんの書体が使えるようになっています。

 一般的なフォント(MSゴシックなど)を使う場合は問題ありませんが、これらの特殊フォント(丸文字、筆文字等)を使う上で注意しなくてはいけない事は、「パソコンによって、環境が同じではない」ということです。自分のパソコンで文書を作り、印刷して紙で配布する場合は全く問題は無いのですが、ワード等で作成した文書をデータで他の人に手渡す場合、例えば「筆まめ」の毛筆書体で書いたとして、もし、データを渡す相手の方のパソコンに「筆まめ」や毛筆書体が入っていなければ、その書体では表示されません。

 Officeのソフトでは、もし指定のフォントがパソコンに無い場合、自動的に別の書体に置き換えて表示する(例えばMS明朝などに)という機能がありますので、「文字化けで読めない」というような現象は生じませんが、元のイメージとはまったく異なる文書に変わってしまうことになりかねません。

 相手がどんなフォントを持っているかわからないけれど自分の持っている特殊フォントで文書を表示させたい、という場合には、PDF形式に変更するか、下記手順で「フォント埋め込みによる保存」をしてください。(但しこの場合、保存した文書はフォントを持っていないパソコンで開いた場合は読み取り専用となって、編集はできなくなります。)

1.ファイル、名前を付けて保存。
2.ツール、全般オプション(保存オプション)。
3.True Typeフォントを埋め込むにチェックを入れる。
4.この文書には読み込み専用・・・の警告が出るがOKをクリック。
 

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