主人と奴隷
   
 それにしても暑い暑い日々が続いています。皆様いかがお過ごしでしょうか?この間、「宇宙戦争」という映画を観ました。子供の頃に読んだ原作の怖さが思い出されて、すごく懐かしい思いがしました。今月は、ちょっとハードなお話です。

 教室で使っていたパソコンのひとつが、とうとう壊れてしまいました。数台あるパソコンの中でも一番古いものでしたし、故障内容も、CD−ROMが読めたり読めなかったりするという、ちょっと厄介なものだったので、結局廃棄処分にすることにしました。しばらく前にも書きましたように、処分するにはお金がかかります。インターネットから申し込んで、メーカーに引き取ってもらうことにしたのですが、7〜8千円もかかりました。

 送る寸前になって、どうせスクラップなのだから外せるパーツは外しておこうと思い立ち、ハードディスク(12G)とメモリー(64Mx2)を全部外しました。液晶ディスプレイもちょっと勿体なかったのですが、接続端子がメーカー専用品形状のため、他の機種では使えません。

 さて、外したハードディスクとメモリー、そのまま置いといてもしょうがないので、自分のパソコンにくっつけることにしました。メモリーの装着は非常に簡単です。パソコンの蓋を開けて、メモリースロットの空いているところにカチッと差し込むだけ。3分で終わりです。

 次にハードディスクですが、ハードディスクを追加するのは少し技術?が要ります。普通のパソコンには物理的に1つのハードディスクしかついていません。スイッチを入れてパソコンを立ち上げる時には、パソコンが勝手にハードディスクを読みに行き、立ち上げに必要なさまざまのファイルを読み込んでいきます。ハードディスクを複数にする場合には、どちらのディスクを優先するのかをあらかじめ決めておいてやる必要があります。

 パソコン用語では、この優先されるディスクを「マスター」(主人)、その他を「スレイブ」(奴隷)と呼びます。(さすがに英語的!)他のパソコンから外したものは、「マスター」になっていますので、これを別のパソコンでサブとして使う場合には、「スレイブ」に切り替えておかないと、起動できなくなることがあります。
 「マスター」と「スレイブ」の切替は、ハードディスク装置(10x15x3cmくらいの箱型)の後ろ側についている小さなディップスイッチ(またはジャンパスイッチ)で行います。大抵のものは、どうすれば「マスター」「スレーブ」になるのかが英語で小さく書かれていますので、ようく見ればわかります。

 これさえ切り替えておけば、あとは電源線と接続ケーブルをつないで、パソコン内のハードディスク用空きスペースにネジ止めするだけです。自分のパソコンも、何の問題もなく再起動し、メモリーとディスク容量が増えました。心なしか、動作も速くなった感じです。

 増設して再使用する目的だけでなく、USBやカードスロットの付いていない古いパソコンのハードディスクからデータを取り出したい場合でも、この方法が一番速くて確実かと思います。とは言っても、最近の省スペースパソコンの場合には、増設スペースはもちろん、増設用電源線や接続ケーブルも全く付いていないものがあります。私のパソコンは自作だったので、空きスペースや配線などに充分な余裕がありましたが、こういった便利な手段が取れないパソコンが増えているのは事実です。小さく安く作るためには仕方のないことなのですが。もちろん、ノートパソコン内部へのディスク増設は無理です。

 このような場合には、USB接続可能な「内蔵ディスクを外付けで使用できるケース」がパソコン店などに売られています(1万円弱?)ので、これを使えばつなぐことができます。

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