奄美のウクレレ




 入社して間もない頃、奄美大島に一ヵ月ばかり滞在した。のんびりした時代だったのか、行き帰りともフェリーで、片道三日がかり。現地では、ずっと一泊3000円(食事付き!)の民宿に泊まっていた。バナナのフライがオカズとして出てきたのは、カルチャーショックだった。ソースをぶっかけて食べた。

 長いものを見たら全部ハブと思え!と教えられていて、山の近くを歩く時などはホントにビクビクしていた。ある日、暗くなってから山道を車で帰る時、何か長くて動くものを轢いた。先輩と一緒に大騒ぎしながら袋に入れて、宿に持って帰ったらみんなに大笑いされた。普通のヘビだった。

 仕事場が海の近くだったので、その先輩にそそのかされ、昼休みにちょっとだけと思って、磯に行って釣糸を垂れていたらアッという間に2〜3時間過ごしてしまい、現場に戻ると本社から視察に来た部長が腕を組んでお座りになっていた。先輩と2人、釣竿を背中に隠しながら右往左往した。

 帰る日に、自分への土産に買ったのが、この椰子の実製ウクレレ。見た目はオモチャっぽいが、ちゃんと音は出るし、チューニングも合う。

 ちなみに下の写真はその出張中の昼休みに海岸で一服中のワタクシ。この日はクリスマスイブだったが、海に入れば泳げそうなくらいの気温だった。




ウィンドパーク




 鹿児島県は笠沙(かささ)という町が印象深い。今は市町村合併で「南さつま市」と言うらしいが、西の端にある何とか岬近くの小さな町で、空港からずいぶん走ったように思う。

 訪れたのはたしか二月だったが、この地では本当に珍しい大雪が降って、高速道路が閉鎖になりかけたため、余計に時間がかかった。大浦という所の干拓地で、ご両親と若い兄妹で米作りを頑張っておられるOさん宅にはずいぶんお世話になった。今でもたまに新米を送ってくれたりするが、妹さんの結婚相手はもう決まっただろうか?

 帰り道、飛行機までずいぶん時間があったので、近くのウィンドパークとかいうところにある風力発電用の施設に立ち寄ったあと、薩摩半島をぐるっとまわり、開聞岳を見て帰ってきた。




  
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