「自作ノススメ」その2      

 先月号の続きで、パソコン製作記を書いています。ヒートシンクのサイズ問題はお店への電話で何とか解決しましたが、説明書も何もない作業というのは、やはり気を使うものです。
 CPUとメモリーとをマザーボードに取り付けたら、そのマザーボードをケースの側板にネジ止めします。ここでも、ケースとの間のスペーサ(隙間確保のための部品)が大量に余ってしまってちょっと悩みました。元からマザーボードに何個かついていたので、ケースの付属品分が余ってしまうようでした。
 フロッピーディスクドライブとCD/RWドライブ、それからハードディスクドライブを所定の場所(これはすぐにわかった)に挿入したら、マザーボードとそれらの機器をケーブルでつなぎます。マザーボードをケース内に取り付けてしまった後だったので、暗くてマザーボード上の小さな文字がよく見えず、苦労しました。マザーボードへの配線は取り付け前のほうが楽みたいです。
 古い参考書には、このケーブルの差込部の取り付け方向について、かなりうるさく書かれていましたが、最近のものは1方向しか差し込めなくなっているようでそれほど難しくはありません。
 ここで大事なことに気がつきました。CD/RWドライブの後側にはディップスイッチ(またはジャンパーピン)というものがあって、マスターとスレーブ(主人と奴隷!)を切り替えます。スレーブのほうにするように書いてあるのですが、先にケースに取り付けてしまったため、そのままでは確認できません。泣く泣くせっかく固定したCD/RWドライブをもう一度はずして見ました。やっぱりマスターになっていたので、反対側にピンを差し替えて再度取り付け。
 ドライブとの配線、主電源線のほかにも、冷却ファンの電源線や、表示用のLED(発光ダイオード)などへの配線があります。マザーボード上には、よく似たピンがたくさん立っているので、間違いがないか一つ一つ確認しながら差し込んでいきます。
最後にLAN用のイーサネットボードと音源カードを取り付けます。教室ではインターネットをLAN経由でつないでいるため、どうしてもLANボードが必要になります。音源カードのほうは無くても音は出るのですが、ちょっといい音にしたかったのでYAMAHA製のカードを買いました。普通の使い方ならば、これらは両方とも不要です。
 部品は全部取り付いたので、いよいよ電源スイッチを入れます。でもその前にもう一度、配線と各部品の差込具合を確認してみましょう。自作パソコンが最初に立ち上がらない原因の9割が、部品(あるいは配線)の差込不良ということですので。また、CPUのファンなどがちゃんと回っているかどうかの確認のため、ケースのふたは開けたままで行うのがいいみたいです。
 おっとっと、キーボードやマウス、それにモニターをぜんぜんつないでいませんでした。これではスイッチを入れても、本当にただの箱でした。外付けスピーカーがある人は、音の確認のためにスピーカーもつないでおいたほうがいいでしょう。
 電源スイッチを入れる時は、さすがに緊張します。ファンが回って「ピッ」という音がすれば、ひとまずOKとのこと、ドキドキしながらスイッチオン!かすかなファンの回転音とともに「ピッ」という音がしました。画面にはいろいろの文字が流れています。
 ここからはキーボードを使って、パソコンとのやり取りが始まります。ちょっと前までは、BIOSの設定というややこしい作業が必須だったのですが、最近のマザーボードはほとんど自動設定になっていて、ほとんど悩むことはありません。
ハードディスクを分割して使うか、ひとつのままで使うか聞いてきますが、そのままEnterで、ひとつのままにしました。
 いよいよWindows Meのインストールです。これも、以前はフロッピーディスクから再起動するのが普通でしたが、MeはCDから直接インストールできて便利です。
順調に行っていた作業が最初の重大トラブルに見舞われるのは、これからわずか1時間後のことになるのですが、続きはまた来月。
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