Windowsプログラミング環境

       
  風薫る5月。窓から見える山の新緑を見ていると、部屋の中でパソコンなんてさわっている場合じゃない!というような気になります。

  さて、今月は「プログラミング」という、少しマニアックな話題です。パソコン初心者の方には縁遠いお話かも知れませんが、何かの参考になればと思います。

 
一昔前のパソコン(Windowsよりずっと以前)では、今のパソコンのように、買ったときからプリインストールソフトがいっぱい詰まっていて、誰でもすぐ使えると言うような状況では全然なくて、何かパソコンに仕事をやらせようと思えば、自分で一から「プログラム」を作ってやらなければならないのが普通でした。  そんな中で、プログラム用言語としては「BASIC」という言語が一般的で、パソコンと言えば「BASIC」というのが通り相場でしたので、当時パソコンを買った人たちは、せっせとBASIC言語の習得に努めたものです。ところがこれがなかなかの難物で、「色んなことができる」と思ってパソコンを買ったものの、結局は「プログラミング」の壁に阻まれて、挫折してしまう方がホントに多かったと思います。

 
さて、Windowsが出てから、そんなパソコン環境は一変してしまいます。画面上の絵(アイコン)をクリックするだけで、アプリケーションソフトが起動して、ワープロでも表計算でもお絵かきでもすぐにできてしまう、本当に便利になりました。これ以後、パソコンが、たくさんの人に使ってもらえる便利な道具として爆発的に普及したのは皆様ご存知の通りです。
その反面、昔からシコシコと自分でプログラムを組んでいた人(私も含めて)からすれば、何となくパソコンが遠い存在になってしまったような気がしたものです。実際、Windows画面上で動くソフトを作る事はなかなか難しいことでした。もちろん、マイクロソフト社からWindows向けのいろいろなプログラミング環境は提供されていましたが、価格も非常に高く、内容も一部のプロ向けで、一般的には手が届かないものだったと思います。

 
最近になってようやく、昔のBASICの知識でプログラミングのできる環境が安価で手に入れられるようになりました。「Visual Basic CCE」というのがそれで、複雑なグラフィカルユーザーインターフェースのためのコーディングを意識することなく、Windows上でのプログラミングができます。「Visual Basic」そのものは昔からあったのですが、かなり高価(数万円)でしたので、使えるかどうかもわからないものを一般の方が簡単に買うわけにはいきませんでした。

 
また最近では、マイクロソフト社のサイトから、「Visual Basic CCE」が無償でダウンロードできるようになっています。「CCE」というのはControl Creation Editionの略で、作ったプログラムをEXEの形で他の人に配布することはできませんが、自分のパソコンでプログラムを動かす分には充分な機能を備えています。言語形態としては、昔のBASICとの共通点が非常に多く、少しでもBASICをかじったことのある方なら容易に使えるようになると思います。以下にダウンロードできるHPアドレスを書いておきますので、興味がおありの方はトライしてみてください。

http://www.microsoft.com/japan/developer/vbasic/controls/download.htm

約7Mの容量がありますので、回線速度の関係でダウンロードが大変な方は、同内容が収録されたCDが付録についている本を、書店等で購入されたほうがいいでしょう。(たとえば講談社ブルーバックス「Visual Basicで始めるプログラミング」など)

  今月の話題は興味のない方にはあまり面白くなかったかもしれません。来月は「ちょっと便利な裏ワザ特集」と題して、ワードやエクセルなどでよく使う便利ワザをご紹介したいと思います。


 

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