コンピュータで音楽を Part1

 

「コンピュータで音楽を」という言葉から、皆さんはどんな事を想像されるでしょうか?ご存知のことと思いますが、最近のパソコンには、ほとんどCDが付いていますので、音楽のCDをそこに入れれば、パソコンをCDプレーヤー(ステレオ)として使う事ができます。もともと音楽のCDはデジタル(0と1の組合せ)で書かれた信号なので、コンピュータとは相性が良いということができます。

さて今回の話題は、このように単にCDを聞くだけでなく、もっとコンピュータを積極的に利用して音楽を楽しもうというものです。

 

コンピュータで音楽を扱うなどというと、何か別の世界の話と思われるかも知れませんが、意外に身近なところで私達に関っています。

まず、皆さんがよく行かれる「カラオケ」ですが、カラオケの演奏は100%コンピュータが作り出した音なのです。きれいなピアノの音、バイオリンなどの弦楽器の音、迫力のドラムの音、それらすべてが実際の録音ではなく、コンピュータの合成によるデジタル音だと聞けば驚かれるでしょうか?

 また、最近のヒット曲(特にJ−POPと呼ばれるジャンル)のCDの伴奏は、ほとんどがカラオケと同じように、コンピュータで作られています。もちろん全部が合成音というものではなく、例えばギターなどはコンピュータでの再現が難しいため、実際の演奏をかぶせたものもありますが、その演奏でさえ、デジタル録音をして一度コンピュータのデータに変えてしまう、という方法をとっています。その昔、YMOというグループが、初めて演奏にコンピュータを使った頃は、いかにもデジタルという音(ピコピコ音)でしたが、コンピュータの発達と共に、作り出せる音色は格段に進歩し、ほとんど実際の楽器の音色と聞き分けがつかないほどになってきています。

 

プロの世界のことはこれくらいにしておいて、皆さんがお持ちのパソコンと音楽との関りについて見てみましょう。インターネットを見ていて、きれいなメロディーが流れてくるホームページに行き当たることがあります。これは、皆さんのパソコンが自動的に音楽のファイルをインターネットからダウンロード(取り込み)して、再生しているからなんです。インターネット上では、これら音楽のファイルは主に「MIDI(ミディ)」という形で扱われています。「MIDI」というのは、コンピュータで扱う音楽データの世界標準規格とも言えるもので、この形で書かれている限り、世界中のどのパソコンでも同じように再生が可能になります。(ファイルの拡張子は.midまたは.smfです。)

 

インターネット上には、これらMIDI形式で書かれた曲のデータが無数にあって、今の所、ほとんどがタダでダウンロードすることができますので、例えば最近のヒット曲のカラオケなどはすぐに手に入れることができます。これらの曲データは、音楽好きのパソコンユーザーが趣味で作ったものがほとんどです。(「今の所」と書いたのは、最近、日本音楽著作権協会(JASRAC)が現状を問題視し、著作権料徴収を主張し始めているからです。)

こういった音楽配信サイトから、好きな曲を検索できるシステムもインターネットにはあります。代表的なところのHPアドレスを書いておきますので、ここから皆さんのお好きな曲を検索してみてください。

 

http://www.dtm.ac/

(コンピュータミュージックセンター)

 

来月は、引き続きパソコンの音源とシーケンスソフトについて書く予定です。

 

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