ちょっとした失敗

 世の中少しは景気が上向いて来たのでしょうか? 休日に日本橋などに行くと、パソコンショップはどこも身動きできないほどの盛況で、ノートパソコンの人気商品などは、予約をしてもいつ手に入るかわからないと言われるような状況です。
 さて今月は、「ちょっとした失敗」と題して、身近であった小さなトラブルについて書いてみます。

 友人のHさんから電話がかかってきました。パソコンの速度向上をもくろんで、CPUを速いものに差し替えたところ、それまで問題無く動いていたお絵描きソフトが動かなくなってしまった、というのです。
 電話では状況がよくわからなかったので、行って見ることにしました。マイコンピュータを開けてみてびっくり。なんと、CD−ROMのアイコンが消えてしまっているではありませんか! つまり、パソコンがCD−ROMを認識していないため、CD−ROMを使用するソフトは全て動かなくなっていたのです。
 ほとんどの場合、CPUを載せ換えると「BIOSの設定」という作業が必要になります。「BIOS」というのは、パソコンのスイッチを入れたとき、真っ先に起動する小さなプログラムのことで、パソコンにつながっている色々な機器の認識と設定が行われます。(パソコン起動時に何か特別なキーを押すと、この設定画面が出てきます。) 話を聞いてみると、BIOSも変更した(CPUの交換要領書に変更要領が「わかりにくく」書いてある)とのことでしたので、原因はこれだろうと考えました。
そこで、上に書いた「BIOSの設定画面」を出して、工場出荷状態に戻したり、CD−ROMに関する部分について考えられる限りのことをやってみましたが、2時間くらいあれこれして、何度再起動を繰り返しても認識してくれません。 これはひょっとしたら機械そのものの故障かも知れないと思ったとき、ひらめきました。
「ひょっとしたら、CPU挿すとき何か線をはずさんかった?」
「うん。じゃまになったから色々はずしたで。でもちゃんと元にもどしたと思うけど?」
 早速パソコンのうしろを開けて調べてみることにしました。はずしたと思われるカプラ−を一つ一つ手で押しこみながら確認して行くと、「カチッ」と音がして入ったのが一つあり、たどってみると、それがやっぱりCD−ROM用の信号線でした。確かに見た目にははめ込まれていたのですが、完全に奥までは入っていなかったようです。

 ふたをして再起動をかけると、こんどはきっちりと認識してくれていました。いやー良かった良かった。


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