「ハードディスクの整理 Part1」

 長いことパソコンを使っていて、色々なソフトをインストールしたり、要らなくなったファイルなどを削除したり、そんなことを数多く繰り返しているうちに、なんとなくパソコンの動きが悪くなってきたように感じることはありませんか? 具体的に言うと、ハードディスク内(たとえば「My Documents」)にしまってある文書や絵を開こうとした時に、はじめの頃はスッと開いていたのに、なんとなく時間がかかる、そしてそんな時は、必ずハードディスクがカリカリと音を立てている…というようなことはありませんか?

 パソコンの動作が遅くなってくる原因には色々あって、いちがいに決め付けることはできませんが、Windowsパソコンの場合、内蔵ハードディスクへのアクセス時間が、パソコン自体の動作速度に大きく影響することがあります。搭載メモリーが少なすぎる場合にも遅くなりますし、ハードディスクの残り容量があまりにも少なくなってしまっている場合にも、極端に遅くなることがあり、そんな時には要らないソフトやファイルをアンインストール(削除)して容量を確保するしかありません。

 ところがこの作業はなかなかの曲者、へたに削除すると、パソコンが起動しなくなってしまうこともあり、注意が必要です。これについてはまた次回にでも書きたいと思っています。 今日は、ハードディスクの容量は充分あるにもかかわらず、上のような現象が起きる場合の改善方法のひとつをご紹介しましょう。

 言うまでもなく、ハードディスクという装置は、データを保存するために使われています。データと一口に言っても、みなさんが書かれた文書や絵や表計算の数字だけではありません。インターネットで色々なホームページを見れば、その中の写真や文章が、自動的にハードディスクの中に保存されていきますし、Windowsを動かしている基本プログラムそのものも、ハードディスク内に磁気信号の形でしまわれています。

 長くパソコンを使っていて、ソフトやファイルのインストールや削除を繰り返し行っているうちに、はじめは整然と並んでいたこれらのデータが、しだいにバラバラになってきます。たとえば、容量の大きな画像データなどは、連続した場所に格納されずに、空いているところに分割されて保存されたりするようになります。もちろん、バラバラにはなっていても、パソコンは保存した場所をしっかりと覚えていますので、いざ読み出してくる時には、ハードディスク内のあちこちから読んだデータをきちんとくっつけてくれるのですが、その分余計に時間がかかることになります。

 このバラバラになったデータを、きちんと整理して並び替えてやるのが、「デフラグ」という作業です。この作業はハードディスクの容量にもよりますが、だいたい30分以上かかりますので、(始めれば自動的に進みますが)暇を見つけてトライしてみましょう。

 作業前の準備として、スクリーンセーバーを設定している場合には、「画面のプロパティー」からスクリーンセーバー「なし」を選んで、スクリーンセーバーが動作しないようにしておきましょう。

 まず、「スタートボタン」、「プログラム」、「アクセサリ」、「システムツール」と進んで、「デフラグ」をクリックします。「最適化するドライブを選んで下さい。」と出ますので、お使いのハードディスクを選択します。NECの旧98なら(A)、その他なら(C)ドライブが内蔵ハードディスクです。「OK」ボタンを押すと、「ドライブ(C)は?%が断片化されています。」さらに、普通は「このドライブを最適化する必要は現在ありません。」と出ますが、経験では2%以上が断片化されていれば最適化の効果が出ますので、やってみることにしましょう。「詳細設定」ボタンをクリックして、「ファイルと空きディスク領域」と「ドライブのエラーを調べる」にチェックが入っているかを確認したら「OK」ボタンを押し、「開始」ボタンを押せば始まります。「詳細を表示」のボタンをクリックしておけば、ハードディスク内のデータが、きれいに並びかえられていく様子が見えて、おもしろいと思います。

 このまましばらく待てば、並び替え作業は終了です。色々のソフトを動かして見て、「デフラグ」の効果があったかどうか試して見ましょう。カリカリ音が少なくなって、少しでも速くなったと感じられたら儲けものです。

 来月は「ハードディスクの整理 Part2」として、使わないソフトやデータの削除方法について書かせていただく予定です。ハードディスク容量が残り少ない方、ご期待ください

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