「これからのパソコン?」

 この「かわら版」に連載を始めさせていただいてから、早いものでもう2回目のお正月が巡ってきました。どんどん進歩する情報機器に、遅れないようについていくのはなかなか大変ですが、なんとかがんばっています。
 この冬のボーナスで新しくパソコンをお買いになられた方も多いのではないでしょうか?ようやく景気も底を打ったのか、年末商戦でのパソコンの販売台数は久々に前年を上回ったようです。

 先月号ではインターネットでアメリカから古本を買ったことを書きましたが、その後、懸案のカードによる支払も無事に済み、(円安が進んだため、注文時より高くなってしまいましたが…)また次の品物を物色しているところです。

 さて、年もあらたまったことですし、今日は「これからのパソコン」みたいなことを書いて見たいと思います。 ノートパソコンの販売台数が、デスクトップを抜いたと言われたのは、もうしばらく前のことになります。この連載を始めた頃は、ノートパソコンの価格がまだずいぶん割高だったため、「外で使うことを考えないなら、デスクトップのほうがお得ですよ」みたいなことを書きました。確かに2年ほど前には、画面の大きさやきれいさもイマイチでしたし、ちょっといいノートパソコンなら軽く50万円はしていましたので、おいそれと買えるものではありませんでした。ところが、最近ではずいぶん事情が変わり、上の半額くらいで高性能のノートが手に入るようになってきました。いちばん良く使うワープロなどのソフトの進化が一段落したため、ここしばらくは「時代遅れのパソコン」になる恐れはないでしょうし、バッテリーの性能アップと携帯電話やPHSの普及で、外出先でのメール送受信もストレスなく行えるようになりました。どんどん進んできた「小型化」「薄型化」も、キーボードの大きさの限界に阻まれて、当分はそれほど変わりそうにはありません。

 こんなわけで、ノートパソコンの比率は今後ますます高くなっていくのはまちがいのないところでしょう。ただ、最近の液晶がかなりきれいになったとは言っても、やはり色の表現力や解像度の面では、高性能なCRTにかないません。在宅ワーク等で仕事としてパソコンを使うユーザーや、グラフィックデータを扱う人達、家の中でしか使わないユーザー層には、デスクトップが残っていくでしょう。大ヒットした「iMac」のように、個性豊かなデスクトップパソコンも、もっと生まれて欲しいと思います。

 入力方式についても、色々なものが出てきています。特に日本人には苦手意識の強いキーボード入力に替わるものとして、IBMとジャストシステムが共同で出した「音声入力システム」が最近話題になりました。キーボードを打つかわりに、マイクに向かってしゃべるだけで、画面に文章が作成できるというものです。キーボードの苦手な方には便利だろうとは思いますが、パソコンに向かって声を出すということの気恥ずかしさをみんなが克服しない限り、キーボードにとってかわるようなことにはならないのではないでしょうか。周りに人がいると使えないようではちょっと…と思うのですが。

 パソコンとテレビの融合はもっと進みそうな気がします。もちろん今でも、テレビの見られるパソコンというのはありますが、それとは別に、今、ケーブルテレビとインターネットの相互乗り入れがかなり進んで来ています。電話回線でなく、ケーブルテレビの回線を使うことによって、「速いインターネット」が可能になり、動画もバンバン見られるようになれば、テレビとパソコンの差は無くなってくるはずです。DVDやCD−Rがパソコンに搭載されて、ソフトが豊富に出てくれば、ビデオとパソコンも一緒になる可能性も高くなって来ます。かくして、ボーナスはいくらあっても右から左という状況は永遠に続くことでしょう。嗚呼…

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