ミニ・ノート 

 温暖化と言われながら、景気も気温もまだまだ寒い日が続きますが、皆様のパソコンライフは快適でしょうか?

 さて今月は、普通よりひとまわり小さな、いわゆる「ミニノート・パソコン」のお話です。

 今までにも一般的な「A4」サイズより小さな「B5」サイズのパソコンは色々あって、外出時に使うことが多いユーザーには重宝されてはいましたが、価格的には15万〜20万円と、普通のノートパソコンよりは明らかに割高な価格設定になっていました。ところが昨年の春頃、台湾のあるパソコンメーカーから「EeePC」の名前で、それまでのノートパソコン価格の常識を破る約5万円という低価格で小さなパソコンが発売されました。このパソコンは、CPUには消費電力は低いが能力もそれなりで価格が安いものを使い、驚いたのはパソコンの常識だったハードディスクドライブも廃止して、その代わりに、わずか4GBのフラッシュメモリーを使うという思い切ったものでした。(増設で12GBまで拡張可能)

 この容量では、Windowsを動かすだけで精いっぱいのところがあり、通常使うようなアプリケーションソフト(WordとかExcelとか)はまず入れることはできませんでしたので、当初は本当に売れるのかという疑問が持たれていたようですが、無線LANは標準装備されていたので、最近はネットにさえ繋げればなんとかなる、といったソフトも多々開発されており、ハードディスクが無いぶんだけ重量も軽い(1Kg弱)、それにバッテリーでの駆動時間が長い(最大8時間)ということから、2台目の「外用」パソコンとしてずいぶん売れたようです。インターネットプロバイダ契約を同時に行えば、パソコン価格はたった100円!というような極端なキャンペーンが一部であったことも功を奏したのかも知れません。

この成功を見て、昨年の秋頃には国内の大手メーカーもこういったカテゴリーの小さなノートパソコンをどんどん発表してきました。EeePCの弱点だった容量不足をカバーするため、結局ハードディスクを搭載し、画面も少しだけ大きくなって、基本的な機能は普通のノートパソコンとあまり変わらないものが安く買えるようになってきています。ネットで調べてみると下は4万円台から上は8万円程度のようです。

 ノートパソコンが出始めの頃に購入されて、そろそろ動きが遅くなってきたりして、買い替えを検討されておられる方も多いと思います。「小さくて便利そう」「値段も手ごろ」等で、これらミニノートも候補に上がると思いますので、購入する時の注意点を少し書かせていただきます。

@基本的にWordやExcelなどのOfficeソフトは付属していない。

ACDやDVDなどの光学ディスクドライブはついていない。従って、上記のソフトなどを追加でインストールするためには、ネットからオンラインで購入するか、外付けの光学ドライブを付ける必要があります。また、ハードディスク内蔵していない機種では、容量上インストールできない場合があります。

BWindows Vista仕様は稀で、ほとんどがXp。
これはXpのほうが要求スペックが低くて済むためです。

Cバッテリー駆動時間が短いものもある。カタログ等でよく確認することが必要です。

Dキーボードが小さいので、慣れないと使いづらい。

E画面の文字も必然的に小さくなるので、大きな表を作ったり、近くが見にくくなっている人には少しつらいかも・・。

 以上、まとめると、家でメインのパソコンとして使うには少し苦しいが、2台目として、あるいは出張や外出時の持ち出し専用としての用途なら十分と思います。いずれにしても購入を検討されるときには展示品等で現物を触ってみて、ご自分の考える用途に十分かどうかを、お店の方によく確認されるのが良いと思います。



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