テレビとパソコン
 
 毎日暑い日が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか?聖火騒動や大地震など色々あった中国の北京オリンピックも、もうすぐ開会式。日本選手の活躍を期待します。

 さて、以前にも何回かここに書かせていただきましたが、パソコンとテレビの融合がどんどん進んでいます。もともとブラウン管に絵や字を写すという点では同じなので当然の成り行きと言えなくはありません。特にここ2〜3年で、テレビのデジタル化が進み、録画するのもデジタル方式でDVDやブルーレイディスクかハードディスクへ、となってきたため、パソコンとの共通点はますます多くなりました。

 パソコン側からのテレビへの接近としては、皆さん携帯電話でよくご存知の「ワンセグ放送」が挙げられます。パソコンでテレビを見るときには内臓の「ワンセグチューナー」で(後付の場合には数千円の小さな器材をパソコンのUSB端子に差し込むだけで)デジタル放送が見られ、パソコンのハードディスク内に長時間の録画も出来てしまいます。もっとも最近は携帯電話でも長時間の録画が出来るものが多いですし、もともと携帯機器用に設定された320×270ドットの画面では、パソコンの画面いっぱいの大きさで見るには、画像が粗くなってしまい不満です。

 一番新しいタイプのパソコンでは、このワンセグではなく、正規のデジタルテレビチューナーを備えたものが増えてきました。これならば普通のテレビとまったく同じ画質で視聴できますし、当然大容量のハードディスクも備えているので、高画質での録画も可能です。もちろん、ハイビジョン対応やブルーレイディスク仕様のものも用意され、ハイビジョンの映像を編集できる機能を持ったものもあります。

 また、家庭にある大型液晶テレビをそのままディスプレイとして利用するパソコンも出ています。本体のデザインはほとんど普通のハードディスクレコーダー、自動録画機能なども充実していて、もしキーボードがついて無ければWindowsが動くパソコンにはまったく見えません。ずっと以前のパソコンテレビならば、パソコンの特質として立ち上がりに時間がかかるため、スイッチポンですぐには見ることが出来ないのが難点で、この点が一般のテレビとの大きな差になっていましたが、これも改善されてきているようです。

 こういったデジタル映像のコピーには著作権の問題が複雑に関係してきます。例の「ダビング10」(複製9回、移動1回の計10回までのダビングが可能となる)問題がようやく確定しましたので、これからはこの機能に対応した製品が販売されてくるのですが、これについてはまた別の機会に。

 家電側からのパソコンへの接近例としては、「ホームサーバー」が挙げられます。大容量の録画装置と番組分配装置を備えており、有線LANを通じて繋がる複数のテレビやパソコンで別々に録画や視聴ができるものです。(今の所、同時視聴は2台まで。)これに類する製品はかなり以前からあるのですが、まだまだ普及には至りません。今後、ケーブルテレビやインターネットを通してもっと映画やテレビ番組を借りたり買ったりするようになってくれば、用途が広がってもっと普及するのかも知れませんね。

 中国のテレビ局で本当の「生放送」を行うのは、今度の北京オリンピックが初めてという話を聞きました。これまでは、生放送と言っている映像でも約30秒の時間遅れを持たせていたそうです。危ない映像のチェックとカットのための時間だったのでしょうが、生放送で時計を映すことは無かったのでしょうか。オリンピック放送となるとそんな事は言っておられません。映像をカットしなくてはいけないような事態が起きないことを祈りましょう。

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