写真の補正
 
 今年のゴールデンウイークは、休みが長い企業とそうでないところとの差が大きいと聞きますが、皆さんはどんな休日をお過ごしでしょうか?

 さて今月は写真の補正についてのお話です。最近のデジタルカメラは性能がものすごく良くなって、普通にシャッターを押していれば失敗することはほとんどないのですが、例えば海や空の色が自分の印象と違うとか、あの花もうちょっと赤かったのに、などのように、撮りおろしのままでは少し物足りなく感じることがあります。昔のフィルム撮影の写真プリントの場合は、それをスキャナーなどでパソコンに取り込んだとしても、修正には限界がありました。露出不足で写ってないところや、逆に露出オーバーで白くとんでしまった部分などは、いくら画像処理をしても絵を取り戻すことはできません。もともとプリントされていないのですから。(ネガフィルムが残っていれば何とかなる場合もあります。)

 これに対してデジタルカメラで撮った画像は、写っていないように見えても実はデータとしては残っていて、例えばちょっと明るさを変えるだけで見違えるような写真に変わる場合があります。

 絵や写真などの画像を処理するためのソフトは、デジカメを買ったら付いてくる簡単なものから、プロが使う本格的なものまでたくさんの種類がありますが、今回はいちばん簡単な例として、Microsoft Officeに標準的についている「Photo Editor」または「Picture Manager」を使ってみましょう。この2つのソフト、見た目は違いますが、基本的に持っている補正機能はほぼ同じです。

 まずやってみたいのが「自動補正」機能。露出不足などで全体的に暗くなったり、色がはっきり出なかったりする場合には、この操作だけで改善できることがあります。

 次に補正操作の基本となるのは「明るさ」「コントラスト」「色あい」(ガンマ値)の3つ。「Photo Editor」では「イメージ」「調整」の中にあります。3本のバーが出てきますので、それぞれのバーを動かして、写真がお好みの明るさや色調になるように調整します。

 「明るさ」は言うまでもなく全体の明るさを調整するところです。暗く写ってしまったものを明るくしたり、反対に明る過ぎて白っぽくなったものを暗く補正したりするのですが、この「明るさ」バーだけではうまく行かないことがほとんどで、コントラストのバーを併用するのがコツです。例えば少し暗めの写真を明るく補正すると、どうしても色が薄くなってしまいますので、コントラストを少し上げてやれば、色全体がいきいきしてきます。

 「コントラスト」のバーは明るさを変えずに色にメリハリをつけるときに使います。但し、あまりコントラストを上げすぎると陰影が無くなってしまうので要注意です。また、写真をホームページの背景などに使うときには、目立たなくするためにわざとコントラストを下げることもあります。

 少し使い方がややこしいのは「色あい」あるいは「ガンマ値」と呼ばれるバーです。このバーを用いて、色全体または赤緑青それぞれの色単独で、強さを変化させることが出来ます。例えば赤を選んでバーを左右に動かせば、その写真の中の赤み部分を強くしたり弱くしたりできます。蛍光灯下で撮ったやや青みがかった写真を補正したいときには、このバーを使って赤を追加したり青を減らしたりすれば自然な色に変えることができます。

 言葉ではあまりうまく説明できませんので、何か写真を表示させ、このバーを色々動かしてどんな風に変わるのかを確認してみてください。

 このように補正した写真を保存する際には、「名前をつけて保存」をお薦めします。オリジナルの写真はオリジナルのままで残しておいたほうが、もし補正に失敗したときにいつでも元のまま呼び出すことができるからです。ついうっかり上書き保存をしてしまわないためにも、出来れば写真を呼び出したときにすぐ別の名前で保存しておくのが安全です。


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