動画について
 
  暑くなりましたね。夏には冬が恋しく、冬には夏が待ち遠しくなる、わがままなものです。

 さて今月は「動画」についてのお話です。一昔前のパソコンなら、大きな静止画を表示するだけで精一杯、動画なんて画面のほんの片隅に小さく、それもギザギザになった解像度の悪い絵を表示するくらいが関の山だったのですが、最近ではちょっとしたテレビに負けないくらいの動画がパソコンで見られるようになってきました。ビデオカメラで撮ったムービーをパソコンの画面で編集するというようなことも、普通に行えるようになっており、XPになってからはWindowsムービーメーカーという動画編集用ソフトが標準付属になりましたので使っておられる方も多いのではないでしょうか?

 インターネットの中にも動画を見せてくれるところが多くなり、ダウンロード、解凍の処理をして見られる動画データを置いてあるサイトや、クリックするだけで自動的に動画再生ソフトが起動して、ある程度きれいなムービーを見ることができるようにしたところもあります。

 これら「動画」を再生する上で、少しややこしいのがそのデータ形式です。画像(静止画)にbmp,jpg,gif,tif等さまざまなファイル形式があるように、動画にもたくさんの形式が存在します。
代表的なものとしては、

Windows Media(Windows標準形式) --- .wmv
RealMedia(リアルプレーヤ形式) --- .rm
QuickTime(クイックタイム形式) --- .mov
AVI(家庭用ビデオ形式) --- .avi
MPEG1,MPEG2(圧縮形式)--- .mpg
などです。

 これらファイル形式を示す「拡張子」は、通常は表示されない設定になっていますので、確認するためには、「ツール」「フォルダオプション」から「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外しておく必要があります。

 ややこしくしているのは、これらファイル形式には、完全な再生上の互換性が無い、言い換えれば「すべての形式の動画を再生できる統一ソフトが無い」ということです。

 一例を挙げれば、Windowsに標準付属のWindows Media Playerという再生用ソフトではリアルプレーヤ形式やクイックタイム形式の動画を再生することはできません。そのため、これらの形式の動画を見るためには、それぞれ専用のソフト(Real playerやQuickTime player)を持つ必要があります。もちろんこれらのソフトはインターネットサイトからタダでダウンロードできるものの、やはり不便ですね。今のところ、上記3つの中ではRealPlayerが、一番再生できる種類が多い(.wmvも.movも再生可能)ようですが、使い勝手から言えばこれが最高とも言えません。

 それぞれの会社が別々に開発したためにこんなことになったのでしょうが、統一とは言わないまでももう少し互換性を持たせてほしいものです。

 この話をさらにわかりにくくしているのが「コーデック」と呼ばれるものです。これは前記の「ファイル形式」とは異なり、画像圧縮の方法の違いを表します。例えばファイル形式(拡張子)は同じ「.mpg」でも、このコーデックの違いにより再生できたりできなかったりします。(音声だけ再生できる場合もある)

 こんな場合は画面に「コーデックが云々・・」のメッセージが出てきますが、どうしてよいかわからないことがほとんどで、途方に暮れてしまいます。こんなときに一応試してみる手段としては、「開くソフトを変えてみる」という手が考えられます。普通、動画ファイルのアイコンをダブルクリックして開こうとすると、勝手に何かの再生ソフトが立ち上がってしまいます(Windows Media Playerのことが多い)が、アイコンの上で「右クリック」して「プログラムから開く」を選び、別のソフト(QuickTimeとかRealPlayer)を選択してやれば、見られる場合もあります。


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