パソコン関係の資格について
   
 今年は冷夏かも知れないと言われていますが、これだけ毎日蒸し暑い日が続くと、いっそ思い切り暑くなってくれたほうが良いような気がしてきます。

 今月はパソコン関係の資格についてのお話です。これだけパソコンが普及して、ほとんどの職場では、仕事を効率よく進めるためにパソコンの能力が必須となっています。ところが、一口にパソコンが使えると言っても、どれだけ使えるのかを判断するのはなかなか難しいものです。

 古い時代には(今ももちろんありますが)「情報処理技術者試験」という名の国家試験があって、コンピュータを使う仕事に就くためにはこれに受かることが必須条件となっていました。この資格は、もともと大型コンピュータの扱い方に端を発しているので、今でも「システム設計」とか「プログラミング」に関することが主体となっていて、いわゆる「パソコン」の能力とはほとんど関係が無いと言っても良いくらいです。

 さて、それではパソコンの能力をはかる「物差し」に相当する資格はあるのでしょうか?
 現在だれでも受験できる有力なものとしては、「パソコン検定」(P検)とMOUS(これは旧名称、最近はMicrosoft Office Specialistと呼ばれる)の2つがあります。

 「P検」はパソコン検定協会という団体が主催している、パソコン全体にわたる知識を試験するもので、5級から1級までの段階があります。これは次に述べるMOUSとは違って、特定のメーカーや団体に偏ることなく、パソコンの基本的知識からLAN、セキュリティーなどに至る幅広い出題がなされており、総合的なIT活用スキルを問われるものとなっています。一番簡単な5級の試験は、インターネットからタダで受験できるシステムになっていますので、一度試して見られたらいかがでしょうか?(以下URL)

 http://www.pken.com/juken/kojin/5q.html

 上記「P検」に対して「Microsoft Office Specialist」試験は、今一番普及していると考えられる「Microsoft Office」関係のソフトウェアの操作能力を測るものです。

 「Microsoft Office」の中でもWord、Excel、PowerPointの3つが基本と言えるでしょう。実務最も頻繁に使用されるこれらのソフトの操作能力を、客観的に測る指標として、世界各国で実施されている実技試験ですので、持っていれば有利になるとの考えから、特に学生さんの間ではこの資格を取得しようとする動きが活発になっているようです。実際の就職などの際に、この資格を条件にしている企業はまだあまり無いと思いますが。

 以前のMOUSは、WordとExcelがほとんどで、それほど細かい区分けはなされていませんでしたが、最近ではOfficeのバージョン(2000,2003,XP)ごとに、それぞれのアプリケーション分野があるので、一揃い取得するためには、かなりの時間とお金が必要になります。受験に対応したスクールもあちこちにありますし、それぞれの科目ごとに、CD−ROM付きの参考書が発売されていますので、本当に必要なものに的を絞って受験されるのが良いでしょう。参考までに、オフィシャルページのURLを載せておきます。

 http://officespecialist.odyssey-com.co.jp/

 うちがパソコン教室を始めた1997年頃は、職場でよく使われているパソコンソフトとして、表計算ならLotus123、ワープロならOASYSとか一太郎などもかなり活躍していましたが、今ではすっかりマイクロソフト系のWordとExcel一辺倒になってしまいました。独占状態というのは良いことでは無いのかも知れませんが、使う側としてはそれだけ覚えておけば良く、楽になったことは確かですから。


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